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【導出】超簡単! 回転行列の導き方

覚える必要はありません.簡単に求めることができます.

導出方法は2次元回転行列でも,3次元回転行列も同じです.
もっと一般に,行列全般の導出に応用できます.
ぜひ身につけましょう.

【前提知識】
高校生でも,行列の計算方法さえ知っていれば理解できます.
特に,受験生は公式の記憶に苦労しなくて済みますよ!

【応用について】

まずは導出

下のような図を描けば簡単にわかるように,$x$軸方向の単位ベクトルを$\theta$回転させると
\begin{align}
\left(
\begin{array}{c}
1\\
0
\end{array}
\right)
%
\overset{\theta\text{回転}}{\longrightarrow}
%
\color{blue}{
\left(
\begin{array}{c}
\cos\theta\\
\sin\theta
\end{array}
\right)
}
\end{align}
です.同様に,$y$軸方向の単位ベクトルを$\theta$回転させると
\begin{align}
\left(
\begin{array}{c}
0\\
1
\end{array}
\right)
%
\overset{\theta\text{回転}}{\longrightarrow}
%
\color{red}{
\left(
\begin{array}{c}
-\sin\theta\\
\cos\theta
\end{array}
\right)
}
\end{align}
です.
f:id:IsThisAPen:20170103224421p:plain


実は,これらを並べた行列
\begin{align}
\left(
\begin{array}{cc}
\color{blue}{\cos\theta}&\color{red}{-\sin\theta}\\
\color{blue}{\sin\theta}&\color{red}{\cos\theta}
\end{array}
\right)
\end{align}
が求めたかった回転行列になっています.簡単ですね.

この話は,何も回転行列に限った話ではありません.
単位ベクトルの変換さえわかってしまえば,どんな行列でも求めることができてしまうのです.

背景:行列と単位ベクトルの間の関係

では,なぜ上の方法で回転行列を求めることができたのか解説します.

使った性質は一つだけです:

「$i$成分が$1$,それ以外の成分は$0$」の単位ベクトルを \begin{align} e_i= \left( \begin{array}{c} 0 \\ \vdots \\ 0\\ 1\\ 0\\ \vdots \\ 0 \end{array} \right) (i~~~ \end{align} と書くとき,行列$M$は \begin{align} M=(Me_1,...,Me_n) \end{align} と表せる.

証明は簡単なので,少し考えてみてください*1

まとめ

いかがでしたか?

$\theta$回転の公式を覚えて,$\theta$に具体的な値を代入して・・・

なんてしなくても,例えば$30^\circ$や$90^\circ$で上の考え方を使えば,
その都度,暗算で回転行列を導出することができます.

また,毎回導出するのであれば

時計回りに回転させた公式だっけ?反時計回りに回転させた公式だっけ?

などと悩まなくて済みますし,どっち回りの公式でも簡単に導けます.


*1:高校生のために補足:$Me_i$の$j$成分は $(Me_i)_j=\sum_{k=1}^n M_{jk}(e_i)_k$ですが,$(e_i)_k$は$k=i$のとき以外$0$なので, $(Me_i)_j=M_{ji}$となります.試しに,$2\times2$行列で計算してみましょう!